先日、職場の同期の結婚式が盛大に行われました。その二次会で新たな出会いを探したのですが、酒に溺れ、気づいたらタキシードで自宅に転がってました・・・
恋愛運も、人生も常に溺れてます・・・
はっ! アーチャーが言ってましたね「理想を抱いて溺死しろ・・・」と・・・
溺死するのは僕だけで結構です。皆さんは「約束された勝利の剣」をぶっぱなしちゃってください!
さて、今回から超大型企画「コンポジットレジンのツボ」です!!
本日はコンポジットレジンの組成になります。
≪インプット事項≫
昔読んだ国試の鉄人でコンポジットレジンをカレーに例えて分かりやすく記載されていたので、僕の説明もいつもこの例えを引用させていただいてます。
まず、コンポジットレジンは「有機(レジン)と無機(シリカ)の複合材料」です。
【組成】
・ベースモノマー:Bis-GMA、UDMA、Bis-MEPP
(カレーのルー:このままじゃ食べれませんよね)
・希釈モノマー :TEGDMA
(カレーのルーを溶く液体:これで溶かすとようやくカレーのルーになります)
・重合禁止材 :HQ、BHT
(防腐剤のようなもの、これを入れるとそこら辺に置いておいても固まりません)
・フィラー :SiO2
(カレーの具 :具が多いと食べ応えあります(堅くなります)
・フィラーの表面処理剤 :γーMPTS
(具の下味 :具(SiO2)の表面をこいつで処理すれば、ルー(Bis-GMA+TEGDMA)とくっついてくれます)
☝ ここまでが、光重合型と化学重合型の共通因子
さて、コンポジットレジンは光を当てると固まる「光重合型」と2つのペーストを混ぜると勝手に固まる「化学重合型」があります。
その両者の違いは「重合開始材と重合促進剤」の違いだけ。
ようは、スパイスの違いで「インドネシア風カレー」にもなるし、「タイ風カレー」にもなるのです。
なので、化学重合型にするには共通因子たちに
重合開始材の「BPO」と促進剤の「DMPT」を入れれば化学重合型になります。
光重合型にするには共通因子たちに
光増感材の「CQ」と還元剤「DMAEMA」を入れれば光重合型になります。
「DMPT」と「DMAEMA]は三級アミンという括りでくくられます。
私まーつーわー♪ です←くそジジイの発言
というわけで、今までの話を理解したうえでこの表を置いておきます。
ベースモノマー |
多官能性モノマー(Bis-GMA, Bis-MEPP,UDMA) |
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希釈モノマー |
トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA) |
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シラン処理されたシリカ(SiO2,ガラスセラミックス |
|||
開始剤 |
化学重合型 |
開始剤 |
過酸化ベンゾイル(BPO) |
促進剤 |
第3アミン(DMPT) |
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光重合型 |
光増感剤 |
カンファーキノン(CQ) |
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還元剤 |
第3アミン(DMAEMA) |
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シランカップリング剤 |
3(γ)-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン (γ- MPTS) |
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合禁止剤(抑制剤) |
ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT), ハイドロキノン(HQ)
|
≪臨床問題への応用≫
めちゃめちゃオーソドックスな問題をおいておきます(*'▽')つ
【問題】
保存修復学:103A-80
光硬化型コンポジットレジンに用いられるのはどれか。2つ選べ。
a BPO
b MMA
c DMPT
d Bis-GMA
e Camphorquinone
【解説】
a BPO ➡ これは化学重合型の重合開始材です
b MMA ➡ アクリルレジンのモノマー(液)です。そもそもコンポジットレジンではないんですねー
c DMPT ➡ こいつは3級アミンなんですが、化学重合型のほうなんです。
d Bis-GMA ➡ 化学も光も!化学も魔術も!両方入ってるベースモノマーです
e Camphorquinone ➡ 光重合型の光増感剤ですね(*´♡`*)
【正解】
d e
では、またどこかでお会いしましょう、アデュー(*´♡`*)
- 出典:厚生労働省ホームページ