明けましておめでとうございます。来月のこの日は国家試験ですよ!受験生の方は身体の調子だけ崩さずに、新しい知識を入れようと思わないように!
33-MDDTもこの時期が一番忙しくなります・・・
皆さんと一緒にあと一か月乗り切ります!!
さて、新年一発目の記事は「機能性モノマーのツボ」です。
≪インプット事項≫
はて、「機能性モノマー」とはなんぞや?
もぅイメージは「接着剤」と思ってください。
「A👈機能性モノマー👉B」というようにAとBを接着させる手を持ったモノマーです。
そして、その接着剤にも「レジンと歯質をくっ付ける接着剤」や「レジンとシリカをくっ付ける接着剤」、「レジンと金属」をくっ付ける接着剤があるのです!
賢明な読者の方々はお気づきになられたと思いますが、全て「レジンと〇〇〇」なんです!
【歯質接着性モノマー】
機能性モノマーでレジンと歯質をくっ付けるモノマーです。
具体名:4-META、MAC-10、4-AET、MDP、PhenylーP
4-META、MAC-10、4-AETはメタクリロイル基とカルボキシ基を有します。
MDP、PhenylーPはメタクリロイル基とリン酸基を有します。
【シランカップリング剤】
機能性モノマーでレジンとシリカをくっ付けるモノマーです。
具体名:γ-MPTS
γ-MPTSはメタクリロイル基とメトキシ基を有します。
【メタルプライマー(貴金属)】
機能性モノマーでレジンと貴金属をくっ付けるモノマーです。
過去の国試では「硫黄含有プライマー」で出題されています。
具体名:10-MDDT,MTU-6,VBATDT
10-MDDT,MTU-6,VBATDTはメタクリロイル基とチオール基を有します。
【メタルプライマー(卑金属)】
機能性モノマーでレジンと卑金属をくっ付けるモノマーです。
具体名:MDPなど
そして、機能性モノマーが何かとくっつく手が重要になってきます。
纏めると、以下の通りです。
全ての機能性モノマーは「レジンと○○○」とお話しました。よって、全ての機能性モノマーはメタクリロイル基を有しています。そして、もう片方の手で歯質やら、シリカやらと接着するのです。
≪臨床問題への応用≫
【問題】
保存:111C-40
カルボン酸系接着性モノマーはどれか。2つ選べ。
a MDP
b HEMA
c 4-MET
d MAC-10
e Phenyl-P
【解説】
a MDP
➡これは「歯質とレジン」または、「非金属とレジン」を接着させますが、リン酸基系モノマーだ!
b HEMA
➡お前は接着性モノマーの浸透を良くするものだ!そして、持っている手は「メタクリロイル基と水酸基」だ!
レジン添窩型グラスアイオノマーセメントにでも入っておけ!
c 4-MET
➡そー!まずは君!メタクリロイル基とカルボキシ基を有する、歯質接着性モノマーです!
d MAC-10
➡次に君!メタクリロイル基とカルボキシ基を有する、歯質接着性モノマーです!
e Phenyl-P
➡お前も歯質接着性モノマーだけど、その腕・・・リン酸基じゃん・・・
そんな腕じゃ・・・誰も救えないよ・・・
【解答】
c,d
それでは、またどこかでお会いしましょう。アデュー(*´♡`*)
- 出典:厚生労働省ホームページ