今週末のセンター試験にスタッフとして駆り出されることになりました。
センター試験でも国家試験でも、受験性の引き締まった顔を見るのが大好きです。
そりゃ、僕はセンター試験の当日にゲームセンターに行ってたくらいですから!(このネタ二回目)
昔、学生にこの話をしたときに「先生、バーチャロンというゲームに センターキャンセル というテクニックがあるんですよ!」と満面の笑顔で言われました、誰が上手いこと言えとwww
さて、今回は「歯科用ワックスのツボ②」です!!
≪インプット事項≫
今回のインプット事項はワックスの性質と、蝋型製作法です。
【性質】
・フロー(加圧圧縮率)
フローが大きい(よく流れるという事):細部再現性良い、変形しやすい
フローが小さい(流れにくいという事):細部再現性が悪い、変形少ない
・熱膨張係数
歯科用材料のなかで最高!(350-400)
・変形
ワックスの内部応力の解放で生じる、可能な限り変形を生じないように留意するために以下の事を注意する。
①ワックスの軟化は低温で行う。
➡高温だと熱エネルギーがたまって変形しやすい
②凝固するまで持続的に加圧する。
③室温や水中で模型にワックスパターンをつけたまま放置する。
➡「冷水」だとダメ!
④再加熱は最小限で行う。
⑤模型からワックスパターンを外したら直ぐに埋没する。
⑥不足部位のワックスの追加は行わない。
【蝋型製作法】
よく比較されるのは圧接法と浸漬法です。
浸漬法はワックスをトロトロに溶解し、そこに模型を浸漬するため、ワックスを高温で溶かしています。
という事は、内部応力は大きく、変形しやすいため精密さは悪いです。ですが、内面は奇麗です。
チョコレートフォンデュみたいなものですね(*´♡`*)
≪臨床問題への応用≫
【問題】
歯冠補綴学:110D-21
65 歳の男性。上顎左側の前装冠破折による審美不良を主訴として来院した。上顎左側犬歯と第一小臼歯の前装冠を再製作することとした。製作中の補綴装置の写真と試適時の口腔内写真を別に示す。写真で示す治療過程まで問題なく経過した。
歯科技工士に伝達する内容として適切なのはどれか。2つ選べ。
a 「シェードはA3でお願いします」
b 「リムーバルノブを切断してください」
c 「メタルコーピングを製作してください」
d 「グレージングの前まで仕上げてください」
e 「リテンションビーズを付与してください」
【解説】
これはAの写真を見て「メタルコーティングにホワイトワックスを盛ってる!!!」と気づければ秒殺です。
Aの写真の時点で、陶材焼付用合金にてメタルコーティング(金属の土台部)を製作し、その上にホワイトワックスを盛っています。この時点で、金属に対する処置は終わっています。今後の予定としては
口腔内試適時に形態とシェードの確認
↓
ディガッシングして酸化膜の付与
↓
陶材の築盛、賦形、焼成
↓
ビスケットベイクの口腔内試適
↓
グレーシング、ステイニング
↓
口腔内装着
a 「シェードはA3でお願いします」
➡まずこれ!このタイミングで色を指定しないと、何色の陶材を盛って良いかわかりません。
b 「リムーバルノブを切断してください」
➡早い・・・それは全てが終わり、全てを調整し終わった後・・・
c 「メタルコーピングを製作してください」
➡もうしてるわ!
d 「グレージングの前まで仕上げてください」
➡グレーシングの手前の状態は素焼の状態、ビスケットベイクと言います。
ビスケットベイクで一度口腔内試適を行い、コンタクトやバイトの確認を行います。その後、問題がないようならグレーシングを行い艶出しをします。
e 「リテンションビーズを付与してください」
➡レジン前装冠ちゃうわ!!
【正解】
a,d
では、またどこかでお会いしましょう、アデュー(*´♡`*)
- 出典:厚生労働省ホームページ