歯科材料のツボ

初めまして合格請負人ことmiuです。歯科国試、進級対策。材料から臨床問題を読み解くブログです。月、水、金更新予定。連絡先メール: tidmiu@gmail.com ラインID: tidmiu インスタアカウント:tid_miu

埋没材のツボ①

  本当、4月の電車の遅延どうにかなりませんかね。。。中央線快速が止まるって日本経済にどれだけ影響を及ぼすんだ・・・

こちらの記事を見てくださってる学生さんたちも電車の遅延多いと思います、でもあと少しの辛抱です!

どーせGW明けから電車の混雑は少し緩和します!俺がそうだったように、GW明けから基本二コマ目から出席する奴が続出するはずです!

基本的に実習しか出ないスタイル!こんにちは、33-MDDTです。本日から埋没材のツボを記述いたします。

 

 

≪インプット事項≫

 

 そもそも埋没材のお仕事とは何なんでしょう?

それは、膨らむことです!膨張しない埋没材は埋没材にあらず!

それは何のためか?

鋳造収縮の保証です!

金属は溶かしてから、硬化するまでに「硬化時収縮」をします。

その収縮を補うために、埋没材は「膨張」するのです。

では、その埋没材の膨張は以下の膨張から成り立ってます。

 

埋没材の総合膨張 = ①硬化膨張 + ②吸水膨張  + ③加熱膨張

 

では、これらの膨張は何によるものなのか?

 

埋没材は①結合材②耐火材から成り立っています。

結合材とは、耐火材をギュッっと固めるもので、耐火材はシリカです。

図にするとこんな感じ。

 

f:id:v33-MDDT:20190411111840p:plain

 

そして、用いる金属によってなぜ埋没材を変えるのか?

 

それは、金属によって融点が違うため鋳造収縮の割合が違うからです。

 

溶かすのに高い温度が必要な金属は、たくさん硬化時収縮するということは、その金属の収縮を保証するための埋没材はたくさん膨張しないといけません。

逆はまたしかり・・・

それに関しては次回の更新でお話しします。

 

≪臨床問題への応用≫ 

【問題】

歯科理工学:103-A60

 

 鋳造体の精度に影響する因子はどれか。すべて選べ。

 

a 鋳型の温度

b 埋没材の混水比

c 合金の融解温度

d 合金の熱膨張係数

e 埋没材の熱膨張率

 

【解説】

 

  でました、魔の103回。本当なら僕が受けるはずだった国家試験です。六年生を留年したので、105回になりましたが・・・ にしても今見ると良問です。しっかり確認しましょう。

 

a 鋳型の温度

➡正解です。鋳型(埋没材)を加熱することで加熱膨張するので精度に影響を及ぼします。

 

b 埋没材の混水比

➡正解です。混水比の変化により埋没材の硬化膨張に関与するのです。

 

c 合金の融解温度

➡正解です。融解温度が高いほど金属の硬化時収縮が大きくなるため、精度に影響を及ぼします。

 

d 合金の熱膨張係数

➡正解です。これも、Cの選択肢と同じ理由で影響を及ぼします。

 

e 埋没材の熱膨張率

➡正解です。これは埋没材の耐火材における加熱膨張を意味しています。

 

【正解】

a,b,c,d,e

 

では、またどこかでお会いしましょう、アデュー(*´♡`*) 

 

 

  1. 出典:厚生労働省ホームページ 

    https://www.mhlw.go.jp/index.html

  1. 歯科医師国家試験」(厚生労働省

    歯科医師国家試験 過去問

    を加工して作成。