歯科材料のツボ

歯科国試、進級対策。材料から臨床問題を読み解くブログです。月、水、金更新予定。何かご連絡は hema33mddt@gmail.com まで。

埋没材のツボ⑥「鋳肌荒れ」

 先日、実験をしているときにけがをしてしまい、左の親指の表面をスパッと切りました。「左手の親指だしよゆーよゆーwww」と思いましたが、意外と左の親指って歯科診療の時に使うんですね・・・ 4針縫ってもらったときに浸潤麻酔をしてもらったのですが、正直令和1痛かったです・・・ あんなん、子供なくで!?

皆さま、手は死守です!ケガなど気をつけてください。

治りが遅い33-MDDTです、治癒が遅いのは年のせいですかね、本日は「鋳肌荒れのツボ」です。鋳造欠陥最終回です。

   

 

【インプット事項】
「鋳肌荒れ」       さまざまな原因で補綴物の表面が荒れた

f:id:v33-MDDT:20190513112016p:plain

本当に様々な原因なんです、どこに責任の所在があるか?それは、金属にもあるし、埋没材にもあるし、界面活性剤にもあります。一つずつ潰していきましょう。

 

 

1⃣金属に原因がある場合

 ①金属の加過熱

 ②フラックスの未使用

 ③酸化炎の使用

  ➡これはブローホールの原因でもあります。前回お話したように、ブローホールが補綴物表面にできたらそれは鋳肌荒れとなるのです。 

 

2⃣埋没材に原因がある場合

 ①埋没材の混水比が大きい

 ➡水が多いと、加熱した際に水分が抜ける量が多いため鋳型が粗造になります。そこに金属が入り込むと鋳肌荒れになります。

 

 ②鋳型の長時間の加熱

 ➡これも、鋳型が粗造になります。例えば耐火材のフィラーが溶けてしまい、金属と焼き付くなどです。

 

3⃣界面活性剤に原因がある場合

 ①界面活性剤の大量塗布

 ➡界面活性剤の塗りすぎは、混水比を変化させます。そのため鋳型内面が粗造になり、鋳肌荒れの原因となります。

 

正直、上記以外にも山ほど原因はあるんです。しかも、他の鋳造欠陥と被ることが多い・・・ なので、なかなか問題に出しにくいのです。では、どのように出るか?

下記をご覧ください。

 

≪臨床問題への応用≫ 

【問題】

歯科理工学:91-B35(改変)

 石膏系埋没材を用いた場合の鋳肌荒れの原因と考えられるものはどれか。すべて選べ。

 

a 鋳込み温度が高かった

b 太いスプルー線を使用した

c 鋳造後、鋳型を水中で急冷した

d 埋没材の混水比が大きかった

e 鋳型の加熱温度が高かった

 

【解説】  

 このように「露骨に違うやんwww」って選択肢と組み合わせるしかないのです。 

 

a 鋳込み温度が高かった

 ➡確かになる可能性はありますよね。

 

b 太いスプルー線を使用した

 ➡これは良いことですし、引け巣などの対策になります。

 

c 鋳造後、鋳型を水中で急冷した

 ➡これは鋳造欠陥というより、鋳造収縮の保証の話。徐冷してあげたほうが変形は少ないですが鋳肌荒れとは関係ないですね。

 

d 埋没材の混水比が大きかった

 ➡これも確かに考えられる。

 

e 鋳型の加熱温度が高かった

 ➡まぁ、確かに・・・・

 

このように、露骨に✖以外はすべて考えられるのです。なので、鋳肌荒れについて詳しく勉強する必要はなく、今まで勉強してきた鋳造欠陥をしっかり復習してください。

 

 

【正解】

a,b,e

 

では、またどこかでお会いしましょう、アデュー(*´♡`*) 

 

 

  1. 出典:厚生労働省ホームページ 

    https://www.mhlw.go.jp/index.html

  1. 歯科医師国家試験」(厚生労働省

    歯科医師国家試験 過去問

    を加工して作成。