先日、引っ越した部屋に高校時代の同級生が遊びに来てくれました。
先週ようやく引っ越して、初めての来客だったのですが・・・
なんでいきなり鍋するの!?まだ秋口だよ!?
なんでお前ら、綺麗に使ってたキッチンよごすの(´;ω;`)
なんでキレイにしてた机の上に鍋の汁こぼすの(´;ω;`)
なんでお前ら、明日仕事なのに12時までいるの(´;ω;`)
30超えてもやってることは15年前と変わらないですね・・・
では、セメントシリーズ第四弾です!
【インプット事項】
酸化亜鉛ユージノールセメント と EBAセメント
粉:酸化亜鉛
液:ユージノール
硬化機構:イオンキレート反応
特徴
①ユージノールセメントは強度が弱い。
➡仮着材としてよく使われます。EBAセメントは強度上げています。
②レジンの重合阻害
➡ユージノールセメントやEBAセメントで覆髄してしまうと、上からCRを盛っても重合しません。
ユージノールセメントで仮歯を仮着していて、レジンセメントで最終的な補綴物を接着させる場合も注意が必要です。
ちな、酸化亜鉛とユージノールがキレート反応するときに水ができてしまい、そいつがレジンの重合を阻害してます。
③水で硬化促進
④ユージノールセメントが粘膜に触れると灼熱感。
⑤歯髄鎮静作用
➡急性症状が出ている歯質へ有効
細菌の増殖防止効果
➡覆髄剤として利用する場合あり
ここでおさらい!
覆髄と裏層の違い覚えていますか?
裏層(ライニングやベース)
➡目的は外来刺激の遮断。
よくグラスアイオノマーセメントやフロアブルコンポジットレジンが使用される。商品名だとベースセメントとか
要は、「歯髄近いし象牙質めっちゃ露出してるから物理的に埋めちゃおう」的な奴。
覆髄
➡目的は第二象牙質の添加、歯髄の鎮静作用。
歯髄に一番近いところに置かれる薬、水酸化カルシウム、MTAセメントがよく使われる。商品だとダイカルやライフ(スーパーマーケットじゃないやーつ)←
要は「めっちゃ歯髄近いところに薬おいて、第二象牙質を内側に作ってもらおう」的な奴。
薬効作用が求められるのが覆髄です。
≪臨床問題への応用≫
【問題】100B-106
歯科理工学
酸化亜鉛ユージノールセメントで正しいのはどれか。
a 合着用として十分な強さを有する
b キレート反応で硬化する
c 水に対する溶解性が小さい
d 水の存在で硬化が遅延する
e 歯質接着性を有する
【解説】
a 合着用として十分な強さを有する
➡ユージノールセメントは仮着程度です。EBAセメントなら合着に使用してもOK
b キレート反応で硬化する
➡酸化亜鉛とユージノールのキレート反応です。その際に生成される水がレジンの重合を阻害します。
c 水に対する溶解性が小さい
➡けっこう解けます。他のセメントより解けます。
d 水の存在で硬化が遅延する
➡逆ですね、水で硬化促進!
e 歯質接着性を有する
➡歯質接着性を有するのは、液をポリアクリル酸水溶液とするグラスアイオノマーセメントとポリカルボキシレートセメント。あと接着性レジンセメントです。
【正解】
b
ではまたどこかでお会いしましょう、アデュー(*´♡`*)
- 出典:厚生労働省ホームページ