栗林みな実さんが歌手として復活している事を最近知って震えました・・・
中学生からの栗の子ファン、33-MDDTです。本日は前回の続きで「非解剖学的印象のツボ」です。
≪インプット事項≫
まず、印象方法は大きく分けて二種類!
①解剖学的印象 or ②非解剖学的印象
【非解剖学的印象】
これは、粘膜に圧をかけた状態で印象する方法です。圧をかけると、「口腔内の形 ≠ 模型の形」になりますね。この記事でもお伝えした通り、義歯で重要なことは「粘膜支持」です。その粘膜支持を得るためにはどうするか?
➡加圧する!
➡個人トレーを工夫する
ワックススペーサーの枚数を0-1枚にする。
なので、「非解剖学的印象=加圧印象」となります。
そして、粘膜支持が向上するため「非解剖学的印象=加圧印象=機能印象」
になります。
ではどのように圧をかけるか?この方法で、色々な種類の名前の印象法が出てきます。ここで混乱するんですよね・・・(あっ僕は歯医者になってようやく少し理解できました・・・←だめな奴)
1⃣ ダイナミック印象(動的印象)
・義歯の粘膜面にアクリル系軟質義歯裏装材(ダイナミック印象材)を使用して、患者が数日にわたり「自分の咬合圧」で印象を採る方法。
この後、その義歯に石膏を注ぐことで「関節法リライン」や「リベース」を行う際の模型になります。
☆必ず押さえてほしいのは
「義歯の長期使用(半年以上くらい)」
➡「顎堤吸収」
➡「義歯がガタつき痛く炎症が起こるため、フラビーガムやら義歯性線維腫発現」
➡「その以上粘膜だと新しい義歯やリラインリベースできない」
(炎症が起きてる状態で義歯は作らない」
➡「アクリル系軟質義歯裏装材(粘膜調整材)使用して炎症収める」
➡「正常粘膜に戻ったら、その時の顎堤粘膜の状態の模型作る」
➡「新義歯製作 or リライン、リベース」
この流れ!!!
2⃣咬合圧印象
これは、前回の記事の問題を解いていただければわかります。義歯製作する際に個人トレーなどに蝋堤を付与し、印象を採る際に咬合圧をかけて非解剖学的印象を採ります。
3⃣咬座印象
これは蝋義歯内面にシリコーンゴム印象材を塗布し、患者に咬合してもらい印象を採る方法です。
4⃣選択的加圧印象(オルタードキャストテクニック)
部分床義歯においては「歯牙は無圧」「粘膜は加圧」したい!あとは、フラビーガムが小さくなったら新義歯製作したいから「フラビーガム無圧」「正常粘膜部は加圧」という、欲張りさんのための印象法。「咬合床を付与した金属フレームを個人トレー」や「個人トレー製作時にフラビーガム部はワックススペーサーを付与して無圧、通常粘膜部はワックススペーサーを付与せず加圧」などを行い、加圧を無圧を混在させる印象法。
まとめると↓な感じ!
≪臨床問題への応用≫
【問題】
義歯:96C-34
66歳の女性。上顎全部床義歯の維持不良を主訴として来院した。スペーサー付与後の診断用模型の写真と筋圧形勢後の写真とを別に示す。
採用するのはどれか。1つ選べ。
a ダイナミック印象
b フレンジテクニック
c 選択的加圧印象
d 連合印象採
e 無圧印象
【解説】
全部床義歯は基本的に粘膜部に「粘膜支持」を求めるため「加圧印象」を行います。加圧印象を行うということは「ワックススペーサーは0枚」ですね?
ですが、この写真からは上顎前歯部顎堤にワックススペーサーを付与しています・・・
なぜだ!?
予想ですが、たぶんですが、フラビーガム治癒後じゃないんですかね?
フラビーガムは切除する以外は完全に治癒しないといわれていますので、フラビーガムがある程度治った結果、新義歯製作する。その際に、「フラビーガム部は無圧印象を行うため、個人トレー製作時にフラビーガム部分と一致したワックススペーサーを付与を行った」かなぁ?
a ダイナミック印象
➡ダイナミック印象(動的印象)は義歯内面にアクリル系軟質裏層材を塗布し行うため×
b フレンジテクニック
➡フレンジテクニックは人工歯配列や義歯床粘膜面の形態決定をする際に用いります。ブルーワックスを使用してコアてきな物をとりますが、それはまた次の講釈で・・・
c 選択的加圧印象
➡これだ!フラビーは無圧、他加圧!!
d 連合印象採
➡いや・・・まぁもしかしたらするかもしれませんが・・・
この選択肢選んだら、出題者が可哀そうじゃん・・・?写真の意味が・・・
e 無圧印象
➡あぁ!フラビーガムの部分だけな!!!
【解答】
c
それでは、またどこかでお会いしましょう。アデュー(*´♡`*)
- 出典:厚生労働省ホームページ