じ・・・ 地獄のようだ・・・
無理だよ、あと二週間で抄録二つは・・・ 色々と仕事が今月一杯やばそうなので、もしかしたら来週は更新が滞るかもしれません、ご了承ください・・・
さて、今回は「蝋義歯試適時の検査項目」です。
【インプット事項】
蝋義歯試適時の大原則は「蝋義歯に無理させない」です。
何が言いたいかというと、下手に力を加えると人工歯の位置などが変形してしまう可能性があるからです。
≪検査項目≫
①蝋義歯庄形態の検査
②咬合高径
➡もし高いようなら、再度咬合採得をやり直して排列しなおし!
③舌房の検査
➡発音やパラトグラムを行う。
④審美性の確認
⑤咬頭嵌合位の検査
➡転覆試験を行い臼歯部の咬合接触状態を確認する。
転覆試験で確認することは「咬合の緊密性、蝋義歯の浮き上がり」です!
これらの①~⑤を確認してから、「テンチのコア」採得や「咬座印象」を行います。
★テンチのコア
上顎のリマウントの際に用いる歯型です。下顎は蝋義歯試適時に採得した嚙み合わせの記録(チェックバイト)にてリマウントします。
★咬座印象
蝋義歯内面にシリコーン印象材を塗布し、患者自身の咬合圧で粘膜の加圧印象を行う方法。
≪臨床問題への応用≫
【問題】
歯科補綴学:112-B64
72歳の男性。食事がとりにくいことを主訴として来院した。5年前に上下顎全部庄義歯を製作したが装着当初から食事がしづらかったという。診査の結果、義歯を新製することとした。蝋義歯試適時に行ったある検査の写真を別に示す。
この検査で確認するのはどれか。1つ選べ。
a 咬合力
b 咬合接触
c 人工歯配列位置
d 側方ガイダンス
e 蝋義歯の浮き上がり
【解説】
個人的な愚痴を書きます・・・ この問題時代の切り口「蝋義歯における転覆試験」という着眼点は最高です。が!!!問題としては個人的にくっそです!くっそ!!
だってそうでしょう?蝋義歯における転覆試験って「無歯顎補綴治療学第二版」には「蝋義歯における転覆試験を応用して、両側臼歯部の咬合接触状態を検査する」って書いてあるんですよ?
咬合接触状態ってこの問題の選択肢だと「咬合接触」とか「人工歯配列位置」になると思いません?
ですが、答えは「蝋義歯の浮き上がり」・・・ いやいや、それって人工歯配列がおかしくて、咬合接触が狂った結果浮き上がるだけであって、根本的な話じゃないと思うんです。
皆様の大学ではどのように「蝋義歯の転覆試験」を教わったでしょうか・・・
a 咬合力
➡まぁこれは蝋義歯では確認しません、確定で✖
b 咬合接触
➡微妙ですよね、まじで・・・
c 人工歯配列位置
➡これも微妙です、どのような意図でこの問題を作ったのか本当に知りたいです
d 側方ガイダンス
➡これもありえなーい
e 蝋義歯の浮き上がり
➡これらしいです・・・ マジでむしゃくしゃする。。。 が必ず「蝋義歯の転覆試験」は国家試験では初出です。要チェックです!
【正解】
e
では、またどこかでお会いしましょう、アデュー(*´♡`*)
- 出典:厚生労働省ホームページ