歯科材料のツボ

初めまして合格請負人ことmiuです。歯科国試、進級対策。材料から臨床問題を読み解くブログです。月、水、金更新予定。連絡先メール: tidmiu@gmail.com ラインID: tidmiu インスタアカウント:tid_miu

112回歯科医師国家試験の合格発表がでたから改めて振り返る企画【義歯編】④

 しまった!コメント書くの忘れてた!

こんにちは、33MDDTです。来週から新年度、色々と年度末でテンヤワンヤです(⌒-⌒; )

では、今日も義歯で行きましょう

 

【問題】

補綴学:112-B75

64歳の女性。下顎全部庄義歯の不適合による咀嚼困難を主訴として来院した。使用中の義歯は三年前に装着したという。検査の結果、化学義歯を新制することとした。初診時の口腔内写真と研究用模型の写真を別に示す。

個人トレーの制作にあたり、点線で囲んだ部位に行うのはどれか。2つ選べ。

 

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a 遁路の付与

b リリーフの付与

c ストッパーの付与

d ビーディングの付与

e アンダーカットのブロックアウト

 

 

【解説】

 112回の義歯の問題は、このような「義歯を製作する上で何を行うか?」といった問題が多く出題されています。この問題も、すべての選択肢の単語の定義をしっかりと確認してください。そして、問題文をしっかり読んでください。 

まず、写真から下顎隆起ということが分かります。下顎隆起は「リリーフするべき部位」ということもお忘れなく。ここで、リリーフするべき部位のおさらいをしておきましょう。

上顎:口蓋隆起、切歯乳頭、正中口蓋縫線、横口蓋ヒダ、フラビーガム

下顎:下顎隆起、顎舌骨筋線、オトガイ孔

あとは、骨鋭部、未治癒の抜歯窩などです。

 

a 遁路の付与

 ➡これは「個人トレーに行う処置」です。目的は、「印象圧の軽減、もしくは選択的加圧」です。個人トレーに穴をあけることで、印象材をその穴から逃がすことで、口腔内への印象圧を軽減します。

 

b リリーフの付与

 ➡下顎隆起なので、リリーフを行いましょう。ちなみに「リリーフ」を言い換えると「被圧変量の差の保証」です。

 

c ストッパーの付与

 ➡これは個人トレーに付与するものです。目的は①個人トレーの位置の固定 ②印象材の厚みの確保 です。一つ注意点としては、「支台歯への付与は行わない」です。

 

d ビーディングの付与

 ➡これは、金属床やパラタルプレートなどの辺縁に付与される形態です。目的は①金属床の維持力の向上②鋳造収縮の保証です。

 

e アンダーカットのブロックアウト

 ➡正直、初手で選びたくない選択肢ですが・・・ 上記のように定義をしっかり確認していくとこれしか残りません。

 

【解答】

be

 それでは、またどこかでお会いしましょう。アデュー(*´♡`*) 

 

 

  1. 出典:厚生労働省ホームページ 

    https://www.mhlw.go.jp/index.html

  1. 歯科医師国家試験」(厚生労働省

    歯科医師国家試験 過去問

    を加工して作成。