この時期、生徒さんから「先生とやったところ出たよ!できた出来た!先生のおかげ」という言葉を頂くと「ふふふー、読み通り!!」と嬉しくなります。
前も言いましたが、国試や卒試の過去問をいくら解いても点数は伸びません。
少し捻られたら終わりです。
必ず、その問題の「本質」を理解して自分の知識に落とし込んでください。
そうすれば、いくら捻られようが解けます。
皆さんが大学受験するときに、赤本の問題を覚えましたか?
違うはずです。
「個々の大学は、こういう問題を良く出すから、こういう考え方を頭に叩き込もう」と勉強したはずです。
卒試でも国試でも「どういう問われ方をするか」を掴んでください。そうすれば得点率は伸びます!
あと国試まで1か月半!来年のクリスマス、大晦日は浴びるほど酒を飲んで遊んでください。今年は浴びるほど勉強しましょう!
≪112回B-64≫
半調節性咬合器の写真と調節機構の写真、および下顎切歯点における限界運動範囲の模式図を別に示す。
矢印で示す調節機構の設定に必要な下顎位が存在するのはどれか。2つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
【解説】
まず、この問題で理解してほしいのは写真Aは半調節性のアルコン型咬合器。
【アルコン型咬合器インプット事項】
下頭球が下弓についている。
顆路角の調節に必要なのはチェックバイト(全調節咬合器はパントグラフ)
顆路は直線で表される(全調節咬合器は曲線)
作業側のベネット運動再現出来ない
平衡側のベネット角を再現できる
➡下顎を左側方運動させた時、大きく動く下頭は右。ベネット角は右に発生します。
よって、左のチェックバイトで調節できるのは右の顆路角です
さて、この問題は左の矢状顆路角を示しています。
矢状顆路角は下顎を横から見た時の顆路角です。
そして、下顎が前方に動いたときの矢状顆路を「矢状前方顆路」
下顎が側方に動いた時の平衡側を横(矢状面)から見た矢状顆路を「矢状側方顆路」
といいます。
よって、今回アルコンの左の矢状顆路角を調整するためには、前方運動した時と右側方運動した時となります。
【正解】
b,c
ちな、矢状側方顆路と矢状前方顆路の角度の差をフィッシャー角と言います。
ではまたどこかでお会いしましょう、アデュー(*´♡`*)
- 出典:厚生労働省ホームページ